2026.1.31
「屋根が崩れる」は詐欺の合図?京都の逮捕事例に学ぶ点検商法!
「屋根が壊れています」という突然の訪問は要注意。京都府警の逮捕事例を元に、点検商法の最新手口と怪しい業者の見分け方を解説します。玄関先で使える「断り方テンプレ」や、契約してしまった時のクーリング・オフ手順も網羅しています。
「屋根が崩れそうですよ」
その一言が、詐欺の入り口かもしれません。
先日、京都府警により、屋根の点検を口実に不要な工事契約を迫った男らが逮捕・再逮捕されたというニュースが報じられました。 「うちは大丈夫」「まさか自分が」と思っていても、言葉巧みに不安を煽られ、気づけば高額な契約書にサインしてしまう――。これが、今多発している「点検商法」の恐ろしさです。
特に狙われやすいのは、実家で暮らす高齢の親御さんたちです。 今回の事件は氷山の一角に過ぎず、同様の手口は全国各地で横行しています。
この記事では、今回報じられた事件の手口を紐解きながら、プロが教える「怪しい業者の見分け方」や、玄関先で使える「効果的な断り方」、そして万が一契約してしまった際の「リカバリー方法」までを徹底解説します。
京都で起きた屋根の点検商法の逮捕事件について

京都府警は、屋根の点検後に不安をあおって不要な工事契約を結ばせ、現金をだまし取ろうとしたとして、会社役員の男らを詐欺未遂と特定商取引法違反(不実告知)の疑いで逮捕・再逮捕しました。
報道によると、容疑者らは高齢女性宅を訪れ、以下のような虚偽の説明をしたとされています。
「裏で工事をしていたら屋根のしっくいが剥がれていた」
「棟瓦がずれ、このままでは雨漏りする」
このように事実とは異なる説明で住人の不安を煽り、工事請負契約を結ばせて現金を受け取ろうとした疑いが持たれています。
さらに、今回の事件の背景として「同様の手口を関西各地で繰り返していた可能性」や、「訪問役(実行犯)をSNSなどで募っていた」という組織的な動きも報じられており、警戒が必要です。
そもそも「屋根の点検商法」とは?
「点検商法」とは、点検を口実に家に上がり込み、高額な商品やサービスを売りつける悪質商法のことです。屋根工事においては、一般的に以下の流れで行われます。
突然の訪問:「近所で工事をしていて気付いたのですが…」と親切を装って訪ねてくる。
無料の提案:「無料で点検してあげますよ」と言い、屋根に上がる。
不安の増幅:「瓦が割れている」「このままだと危ない」と、嘘や大げさな報告をする。
即決の強要:その場で契約を迫り、高額な工事契約を結ばせる。
国民生活センターによると、屋根工事の点検商法に関する相談は増加傾向にあります。特に契約当事者の8割超が60歳以上とされており、高齢者ほど狙われやすいトラブルである点が特徴です。
よくある“勧誘トーク”例
今回のニュースで報じられたフレーズは、まさに点検商法の典型例です。以下のような言葉が出たら、すぐに警戒モードに入ってください。
報道で言及された例
「しっくいが剥がれていた」
「棟瓦がずれ、このままでは雨漏りする」
公的注意喚起でよくある例
「屋根瓦がずれているのが見えた」
「このままだと瓦が飛んで近所に迷惑がかかる」
最大のポイントは“緊急性で判断力を奪う”ことです。「今日中に」「今すぐ直さないと」など、急がせれば急がせるほど詐欺の可能性が高いと考えてください。
正規の屋根点検・修理はこう進む

悪質な飛び込み営業と、まともな業者の最大の違いはプロセスにあります。
依頼の主体
依頼主(あなた)が自分で業者を探して依頼する(向こうから突然来ない)。点検報告
写真を見せるだけでなく、「どこが・なぜ壊れたか・どう直すか・いくらかかるか」がセットで論理的に説明される。契約のタイミング
即決は求めず、見積書を持ち帰って検討する時間がある。他社との相見積もりも推奨される。安心感
不安であれば、ハウスメーカーや別の工務店に“セカンドオピニオン”を求めることができる。
国民生活センターや警視庁も、トラブル回避のために「安易に点検させない」「その場で契約しない」「複数社で見積りを取る」ことを強く勧めています。
怪しい業者の見分け方チェックリスト
以下の項目に当てはまる数が多いほど、危険度は跳ね上がります。
突然訪問して「無料点検」を提案してくる
“危険・雨漏り・近所迷惑”などの恐怖ワードを連発する
その場で契約を迫る/「今日だけ安い」と値引きをちらつかせる
会社名・所在地・担当者名が曖昧で、名刺や書面が薄い
「屋根に上がらせて」と強く言う(上がった後に話が急に変わる)
警視庁は、点検商法についてきっぱり断ること、そして複数社見積りを取ることを呼びかけています。また、国民生活センターは突然来た業者には安易に点検させないよう助言しています。
そのまま使える「断り方」テンプレ

不審な業者が来た場合、玄関ドアを開けず、インターホン越しに断るのが鉄則です。
基本の断り方: 「結構です。点検はいつも依頼している業者に頼みます」
食い下がられた場合: 「家族に確認します。書面で会社名と用件をポストに入れて帰ってください」
今は忙しいと伝える: 「今は対応できません。必要ならこちらから連絡します」
しつこい場合(最終手段): 「やり取りを記録します。帰らないなら消費生活センターと警察に通報します」
「優しく対応する」ほど、相手はカモだと認識して粘ります。「短く」「同じ文言を繰り返す」のが最も効果的な撃退法です。
もし契約してしまったら
もし契約してしまっても、諦める必要はありません。以下の手順ですぐに行動してください。
まずは相談:188へ
「どうしていいかわからない」時は、迷わず消費者ホットライン「188(いやや!)」へ電話してください。最寄りの消費生活センター等の相談窓口につながります。
クーリング・オフ(訪問販売は原則8日)
訪問販売の場合、法律で定められた書面を受け取った日から8日以内なら、書面または電磁的記録(メールやフォーム等)で申込みの撤回・解除(クーリング・オフ)が可能です。 ※脅迫や妨害があってクーリング・オフできなかった場合は、期間を過ぎても認められるケースがあります。
証拠を残す
以下のものは捨てずに保管してください。
契約書、見積書、名刺、チラシ
相手とのやりとりの記録(メモ、録音、メール、LINE)
クーリング・オフ通知の控えやスクリーンショット
家族・周囲ができる“見守り”ポイント
被害者の多くは高齢者です。実家の親や近所の高齢者を守るために、以下のポイントをチェックしてあげてください。
リビングに見慣れない見積書・契約書が置いてないか
「屋根が危ないって言われた」など、急なリフォームの話が出ていないか
「知らない業者は屋根に上らせない」という玄関対応ルールを共有しておく
電話機のそばに相談窓口「188」のメモを貼っておく
まとめ
突然の訪問で「屋根が危ない」と言われたら、まずは嘘だと疑ってかかって問題ありません。以下のことを覚えておくと安心です。
点検させない(屋根に上げない)
即決しない(その場でサインしない)
相見積もりをとる(他社と比較する)
もしトラブルに巻き込まれたら「188」へ。訪問販売ならクーリング・オフ(原則8日以内)が強力な味方になります。この知識を家族や友人と共有し、被害を未然に防ぎましょう。
